
上のように実が赤くなると収穫ができ、この赤い実の中に緑色の種が2個向かい合って入っているのですが、これをいろんな方法で取り出し、そして乾燥させたものがいわゆる「生豆」!
この状態で日本へ出荷され、我々焙煎士の元へやってきます。
自分で焙煎をするまでは恥ずかしながら、精製法によって味が変わるなんて知らなかったし、生豆なんて同じものと思っていました。でもいろいろな精製法の豆を飲んでみると味が違うんですね(^^♪
では簡単にですが、その精製法についてご紹介します。
大きく分けて、3つの精製法があります。
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1)乾燥法(アンウォッシュト、ナチュラル)
①収穫 ---> ②乾燥 ---> ③脱穀 ---> ④選別 ---> ⑤生豆として出荷
2)水洗法(ウォッシュト)
①収穫 ---> ②水洗い(不純物除去) ---> ③果肉の除去 ---> ④水洗い ---> ⑤乾燥 ---> ⑥脱穀 ---> ⑦選別 ---> ⑧生豆として出荷
3)半水洗法(セミウォシュット、パルプナチュラル)
①収穫 ---> ②水洗い(不純物除去) ---> ③果肉の除去 ---> ④発酵 ---> ⑤水洗い ---> ⑥乾燥 ---> ⑦脱穀 ---> ⑧選別 ---> ⑩生豆として出荷
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ほとんどの生豆は、水洗法または半水洗法で精製された生豆がほとんどだと思います。
理由は、この精製法だと生豆の不純物や欠点豆が少ないので精製度が高く、粒も揃っているので形などを気にする日本に一番流通が多いです。味的には、雑味なくクリアな印象になります。
それとは反対に乾燥法では、乾燥、脱穀、選別とシンプルですが、欠点豆や不純物が混ざりやすく、雑味があるとも言われています。でもこの精製法にも理由があり、発展途上国(ブラジル、エチオピア、イエメンなど)などでは水の便が悪かったり、小規模農園などでは水洗用の設備投資が難しいこともあってこの精製法が使われています。味的には、どっしりとした深い印象になります。
現在、当店では水洗法または半水洗法で精製された生豆を焙煎して販売していますが、近々乾燥法(ナチュラル)で精製された生豆を仕入れて販売する予定です。たぶん来月9月からとなると思いますのでご期待ください。